「人」に思いをはせることの効果:ルノワール展
ポンピドゥー・センター展と2週続けて、オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展(国立新美術館)に行ってきました。
ルノワールは日本人にとても好まれる画家なので混雑を覚悟していたら、土曜の夕方なのに空いていました^^。
絵は見るものじゃない。一緒に生きるものさ。-You don’t look at a painting. You live with it.
印象的だったルノワールの言葉です。
この企画展の面白みは、「画家の人生を辿りながら作品を見られる」こと。ルノワールの言葉に通じています。
著名な画家になるほど、企画展名にその画家の名前が付いていても、実はその画家の作品を一度にたくさん見られる機会はそれほどなかったりすることが多いのですが、今回はほとんどがルノワールの作品。とても贅沢な展覧会です。
画家の生き様とともに作品を見ることの面白さ
私が今回感銘を受けたのは、ルノワールは60歳の頃、ひどいリウマチで苦しみながらも、それを感じさせないものであり続けたこと。
車椅子の生活となり、絵筆を手に紐で縛りつけて絵を描いていた頃に描いたとされる幼い息子の姿には、以前と変わらない柔らかで美しい色味に精緻な筆使いがありました。
私は最近、歴史背景や画家の人生、人となりに想いを馳せながら作品を見ることが好きになり、そんな見方をしています。
この企画展を通じてルノワールを見る目が良い形で変わりました。
2016年4月27日(水)~8月22日(月)