芸術の秋。一生アートが楽しくなる、アートとの付き合いかた

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季節は秋。

今回は、芸術の秋が楽しくなるように、日頃なじみのない方向けにアートの楽しみ方を描いてみたいと思います。

 

私は高校生のとき、一枚の絵に感動して、大学では学芸員の資格も途中まで、ずっと長いことたくさんの美術館や博物館に行ってたくさんの作品に触れてきました。

見方もだんだん深く広くなってきて、今はすっかり、人生の一部です。

 

 アートってなんだろう?

アートってどんなものだと思いますか?

 

ネット辞書を見ると色々な定義があったのですが、

私は体感として、「創り手のフィルターを通して、何かを表現したもの」と思っています。アウトプットだけでなく、それを生み出した人も含めてひとまとめ。

アートに触れること=「ユニークな着想や構図、配色などの粋に触れること」。加えて「時も場所も超えて、いつかを生きた生身の人に触れること」。

こう考えると、ちょっとロマンも感じませんか?

 

アートってどうみたらいいもの?

普段美術館に行かない方と話していると、「美術館に行っても何をどう見ていいのかわからない」という声を聞くことがあります。

 

そんな時、私は「難しいことを考えず、自分の好きなようにみたらいいんだよー」と答えています。

 

展覧会に出展されるようなものには、もちろん、どれも専門家の見地からの芸術的価値があります。

でも、そうした誰かの評価を基軸として「なぜそれが素晴らしいのか」を理解しようとすると、「うーん」と作品の前で考え込んで、結局「自分にはよくわかりませんでした」みたいな、勉強的な空気になりませんか?

 

それよりもまずは「自分」がどう感じるのかを大切に。

創り手のネームバリューを意識せず、好きかどうか、純粋に感動するかどうか、思わず笑っちゃうかどうか。自由に見ると新たな発見がたくさんあります。

 

洋服好きの方なら今度採り入れて見たい配色を探してみるとか、歴史が得意な方なら世界情勢と作品の関係を想像してみるとか、表現することが仕事の一部なら参考になる素材はないかなあとか。

もっとふんわり何も考えず、説明もサッと見るだけで、ただ理由なく「好き」を探してみるのも楽しいです。

 

そうして回数を重ねていくことで、自分はこの人が好き、こういう系が好きという傾向がわかってきます。

そうしたら、好みの作品の出ている企画展に足を運ぶようになったり、もっとその人を取り巻く歴史や環境を知って作品に触れて見たいと思うようになったり。それを過ぎると今まで好みでなかったものまである時ふっと好きになってきたり。

自然と楽しみは深く広くなっていきます。

 

この秋は、あちこちの美術館・博物館で面白そうな企画展が開催されているので、最初の一歩を踏み出してみてはいかがですか?

 

私の行った企画展のレビューはまた別の会に。

 

良い秋になりますように!