ボストン美術館パリジェンヌ展@世田谷美術館
明日が最終日に迫ったパリジェンヌ展
時代を映す女性たち。
世田谷のホスピタリティ
世田谷美術館は駅から遠いのですが、
- 駅からの道すがらの案内板がたくさんあり
地図を見る必要がない - 道の大半が石畳で木や花が植えられていたり
小さな川が作られていたりして遠さを感じさせない
という良さがあります。
徒歩20分を極力負担に感じさせないようにという
心遣いが感じられます。
服装を切り口とした女性文化史
展示品はフランス革命前後から第1次、2次世界大戦を経て
1950年代までのスケッチや絵画、写真、ドレスなど。
家庭に尽くすことを当然に求められる時代を生きた女性たち、
大戦による人手不足で職業を持つことが必然となってきた
中で生きた女性たち、
様々な女性を装いを核に切り取っていました。
構成があまり時代を追わず年代が前後する
展示であったり、出品リスト順の展示でなかったりで
時代の流れを体感しきれなかったのは少し残念でした。
けれども、
- 18世紀、話題性を狙って新奇な髪型を
(時には船が頭にのるような)多数考え出していたこと
- 19世紀から20世紀にかけて活躍したフランスの
デザイナー ウォルトがオートクチュールの父であり、
ファッションショーや生きたモデルの活用を考え、
業界に革命をもたらしたこと
- 大戦によって男性が少なくなり、女性の職業進出が
進んだことで服装に変化が生まれたこと
に惹かれました。
また、2016年にBunkamuraで開催された
マリメッコ展でも、女性の解放、地位向上と服装が
結びついていたことも思い出され、
共通するものを感じました。
見終わったら砧公園を散歩
桜の時期に行くとお花見もできて一石二鳥。
古木・大木が多く、枝が低く垂れている木々がとても
多いのがこの公園の特徴です。
より近くで桜を楽しめるほか、
枝が幹くらいに太い木もあり、
ちょっと登って腰掛けてみるなんていうことも
できそうでした。
この公園に来るからついでにというお客さんも
今回は多かったように思いました。
気になったもの
- 新しい髪型フリゲート艦ユノほか
(1778年出版エスノー、ラピイ)
>髪結い師さんたち、頑張ってたんだなあ!
- 4部作・春夏秋冬
(春1878年ジェームズ・ジャック、
夏秋冬1908−11年ジョセフ・ティソ、ジュール・シェレ)
>従来はミュシャのように季節を表すものとともに
描かれる女神たち。でもフランスバージョンは
パリジェンヌが季節に応じた流行りのドレスを身に
つけたものを描いている。ファッションのパリ、
昔から息づいているものの上にあるのだなあと改めて。
- うわさ話(1905年ジャック・ヴィヨン)
>白黒でもリアル感満点。
女性の表情や仕草が生き生きとしていた。
そしていつでも変わらないうわさ話を思って。