画家の一生を追う ムンク展

混雑ぶり自体が叫び級な気がして

ムンク展に行く気がなかなかせず、

しばらく経ってしまいましたが、

意を決して行ってみました。

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どんな展示だったか

一人の画家の一生をなぞる企画展、

とても好きです。

その人の成長、時代背景や環境が

どんな影響を作品に与えているのか、

どんな考えの持ち主だったのかを

知ることで、実体のある人として

画家が身近になります。

 

ムンクのことはかつて一度「叫び」

を観ただけでよく知りませんでしたが、

母や姉の死、恋人との間の事件、

自分の病気など、人生に起きた悲し

み、衝撃的な出来事がいかにその後

の作品に影響を与えてきたか、執着

するテーマは何だったのか、

どんな風に色使いやタッチが変わって

いったかといったことがわかり、

収穫でした。

 

ただ、目玉である「叫び」のところ

では、職員の方が「とまらないで歩

いてください」といったことを

大きめな声で休みなく繰り返して

いて、落ち着くことがまったく

できず。とても残念でした。

混雑緩和の策、何かほかにあれば

いいのですが、難しいですね。

 

会場外のムンクディスプレイが◎

都美術館なのにスタンダードな

展示手法で少し物足りなかったの

ですが、会場外のディスプレイが

とても楽しかったです。

フェルメールルーベンスでは

こんな趣向はなかったし、

オリジナリティもありました。


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ディスプレイは全部で4種。

展示作品を基本はスライドで

繰っていくのですが、

その中の人物が踊り出して違う

作品に変化していったりして

面白い。各1分で動画を撮って

いる人も多くいました。

今はSNS用の写真コーナーが

設けられる傾向にありますが、

それだけでなく、遊び心のある

こんなものがあると、見終わった後に

また改めて作品を違う形で

もっとポップに味わえていいですね!

都美術館さん、いつもありがとう

ございます!

 

 

 

※今回気になった作品

石版(マドンナ、吸血鬼Ⅱ):リアル感と美しさ

フリードリヒ・ニーチェ肖像画ニーチェを書いていた

青いエプロンをつけた二人の少女:色味が良い感じ

ダニエル・ヤコブソン:ムンクの精神の葛藤が現れた作品

疾駆する馬:馬の躍動感

太陽:精神を病んでいても希望の光は力強いこと